こんにちは!二台目のロードバイクを買う際、それはもう葛藤がありました。古き良き金属フレームと「現実問題」のカーボンフレームの間で揺れております。不肖、稲垣でございます。

ハイ、始まってしまいました。ビギナーさんを応援するお節介な企画、第二回の本日はロードバイクのフレーム素材のお話でございます。各素材の特徴とそもそも論を簡潔にまとめていきます。皆様の自転車選びのお役に立てれば之幸いではありますが、「そーいう目で見るとロードバイクは面白い」くらいの位置づけで気楽にお付き合い下さい。

尚、フレーム素材の詳しい種類(カーボン素材や金属パイプの規格)については話し出すと収拾が付かない程長い話になるので割愛致します。ご容赦下さい。


① 百花繚乱のカーボンファイバー

現在の主流であるカーボンフレームの素材です。F1マシンや飛行機、宇宙ロケットまで幅広い分野で使われる工業製品でもあります。いわゆる炭素繊維強化プラスチック成形の仕方でその特性にバリエーションが生まれます。強度があるのに軽いという意味で工業製品を作る上での理想の素材とも言われます。まとめると…


とにかく軽量 自転車競技におけるペダリングの効率化(疲労軽減)に大きく貢献

特性にバリエーションがあり、「剛性特化」(競技向け)と「振動吸収特化」(ロングライド向け)と「良いとこ取りのミックス」を選べる

・成形の自由度があり、空力性能に特化したエアロロードなど、個性的なデザインの車体が選べる


例えばクォータのキラル

カーボン車







2015年型 クォータ キラル

キワどい造形のヘッドチューブ~トップチューブ

造形








マッチョなBB周りの造形

キワドイ









単純なパイプとパイプを繋げた形状から発展した多彩な形状を造り込めるのがカーボンフレームです。そして軽い。スポーツ用品としての戦闘力に秀でた素材です。市民レーサーを志す方にとっては現実的な選択肢となります。

また前述のように好みや用途で特性を選べるという所もメリットです。レースありきではなく、気楽にロングライドできる車種があるというのもカーボンフレームの魅力です。

ハイ、それがあって私はカーボンフレームを買いました…。

デメリットがあるとするなら、比較的高額な事と、極限の強度を求められた時(事故に遭った時など)に金属フレーム程の強度が求められない事になります。



② 質実剛健のアルミ合金

カーボンフレームと並ぶ主流であるアルミフレームの素材です。現代の工業製品の世界における最もポピュラーな合金のひとつでカーボンファイバー以上に広い分野で活躍しています。

強度と軽さと生産コストの安さをバランス良く兼ね備えた素材であり、現在のスポーツ用自転車の世界において最も普及したフレーム素材です。日本にスポーツサイクリングブームをもたらしてくれた立役者と言っても過言ではないでしょう。ジャンルを問わず、ビギナーさん向けエントリーグレード完成車の多くがこの素材を使ったフレームでできています。まとめると…


カーボン素材程ではないが軽量 やはりペダリングの効率化(疲労軽減)に貢献

比較的安価 上質な製品が意外なお手頃価格で手に入ることも多い

頑丈 金属フレームの面目躍如と言わんばかりにもしもの時の破損のリスクは少ない


例えばコーダ―ブルームのファーナSL

アルミ車







2015年型 コーダ―ブルーム ファーナSL

金属フレームならではの溶接面 こうした工作と仕上げはメーカーの腕の見せ所で車体の個性

溶接面









私のビギナー時代の愛機もこのアルミフレームです。転倒を怖がらずに使える強度と安さ、そして流通量から考えてもビギナーさんにとっての現実的な選択肢と言えます。

デメリットがあるとすれば、非常に硬い金属なので振動吸収性にイマイチ欠ける事(ただしホイールとタイヤ次第で克服可能)と保守管理をしないとアルミの腐食による劣化を免れない事になります。

アルミの腐食による劣化については実際注意が必要で、スポーツ用自転車は屋内保管が必要とされる理由がそこにあります。水分や埃はどうしても苦手と思って下さい。



③ 温故知新のクロームモリブデン鋼

「クロモリ」の愛称で自転車界では広く親しまれています。鉄をベースとした合金でロードバイクの世界では最も伝統的な素材です。1990年代初頭まではフレーム素材の主流でした。が、後述のあるデメリットによってその座を失う事になりました。しかしながら古き良き物を愛する伝統指向のサイクリストからは根強い人気があり、今でもその魅力を失っていません。

また、「古き良き物を新しい技術で」というコンセプトで作られたモダンなクロモリフレームも各メーカーから発表されています。今でも進化を続けている温故知新のフレーム素材です。まとめると…


鉄の性質である「粘り」をもったフレーム素材  最も振動吸収性に優れ抜群の快適性を発揮する

・フレームの構成要素であるパイプを細くできる 非常にスリムかつスタイリッシュな形状のフレームにできるためファッション性が高い

アルミ合金と並び立つ頑丈さ 秀逸な強度を誇り並大抵の事ではフレーム破損を起こさない


例えばチネリのスーパーコルサ

クロモリさん







2016年型 チネリ スーパーコルサ

今では「クラシカル」とか「伝統的」とか「ノスタルジア」などのフレーズと共に語られるフレーム素材となりましたが、その魅力には捨てがたいモノがあります。

ハイ、私が次に買うフレームはクロモリになると思います。シブくてカッコ良いクロモリフレームで肩肘張らずにロングライド…良いですよネ。

そんなクロモリをフレーム素材の主流から追い落としたデメリット、それは…カーボンファイバーやアルミ合金程軽くできない事でした。

原料が比重の重い鉄という事で避けられない宿命だったのですが、ロードバイクは本質的に競技用機材です。故に比較的重いという事実は致命的でした…。

しかしながら、あの太陽王がツール・ド・フランス5連覇の大偉業を成し遂げた時の相棒はピナレロのクロモリフレームでした。完成車重量は9.0kg。軽さだけがロードバイクの価値なのか?と言われるとそうとも言い切れません。

クロモリフレームの是非。それはサイクリストの数だけ答えがあります。



④ 永久不滅? 色即是空? チタン合金

ふた昔程前に流行しました。現在ではロードバイクのフレーム素材で最もマニアックな代物の地位を揺るぎない物にしています。軍需産業にも利用される高性能合金をスポーツ用品にも活用しようという大胆な発想のもと作られました。流行したものの定着しなかったのは後述の唯一にして最大のデメリットによるところだったのですが…トンデモなく優秀な性能を秘めた素材です。まとめると…


・カーボン素材程ではないが軽量 アルミフレームと並び立つ軽さ

・クロモリと並び立つ秀逸な強度 破損を心配せずに使い倒せる

・クロモリ程ではないものの優秀な振動吸収性 非常に快適な乗り心地

・チタンは地球上で最も腐食しにくい金属のひとつ 故に最高の耐腐食性を発揮 一生モノにできるフレーム


例えばジオスのチタニオ

ちったん







2016年型 ジオス チタニオ

分かりやすく言えば「カーボンとアルミとクロモリの良いとこ取り」です。欠点らしい欠点が見当たらないフレーム素材になります。現在のロードバイクにおけるカーボン素材と並ぶ理想の素材と言い切って差し支えないでしょう。唯一にして最大の欠点を除けば。

結局これがあってマニアックな素材とされる事になりました。原料のチタン自体が希少金属でトンデモなく高価な上に製造できるメーカーが少ないのです。早い話が「優秀な製品なんだけど凄く高い上にあんまり売ってない」というわけです。

チタン合金の事を勉強してみると前述の軍需産業に利用されてきた物騒な歴史に行き着きます。宇宙工学すら利用したトンデモ戦闘機に使われいたり、保有する事すら罪深い最終兵器に活用されたりと、マニアックな逸話に事欠きません。そんな所で使われてたら希少な物になるのは自明の理です。チタンフレームを得意とするメーカーにアメリカのメーカーが多いのはその辺りの事情があるのかも知れません…。

そんなわけで、トンデモなく優秀でトンデモなくレアなフレーム素材がチタン合金です。

ハイ、正直お金があったら乗ってみたいものです…。




以上、寡聞にして文才もない不肖、私によるフレーム素材のお話でした。ざっくりと言いたい事を言ってみた次第ですが、長文にお付き合い頂きありがとうございます。

ご覧の通り長文にはなりましたが、目指すところは単純で、皆様のロードバイク選びのお手伝いであります。フレーム素材に詳しくなったところでどうという事はありませんが、前回に引き続き「そういう視点で見るとロードバイクは面白い」という小話と思ってお付き合い下さい。完成車価格に反映されない車体ごとの良さを発見するお手伝いができれば幸いです。

というわけで、ここまできたらケジメがあります。ビギナーさんを応援するお節介な企画、次回は「ここまで来たら語らせて下さい コンポーネントのそもそも論」を予定しております。本ブログのタグ「ビギナーさんに耳より情報」をよろしくお願い致します。



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2016.02.01 | ビギナーさんに耳より情報 | トラックバック(0) | コメント(0) |












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